この記事はフィクションです。ツギノテFICTIONが2126年の紙面という設定で書いており、登場する出来事・数値・団体はすべて架空のものです。
何のために設けられたのか分からないまま、点検だけが続けられている地下設備が、全国に4200か所あることが分かりました。
都市基盤管理機構は、来年度から用途の特定に乗り出します。
機構によりますと、これらの設備は、いずれも2020年代から2040年代にかけて敷設されたものです。
当時の図面や記録の多くが、その後の管理の移り変わりのなかで失われました。
現在は、通電しているか、内部に異常がないかを確かめる点検だけが、年に2回続けられています。
点検にかかる費用は、全国でおよそ90億円です。
止めるという選択肢も検討されてきましたが、実行された例はありません。
何につながっているか分からないため、止めた場合の影響を見積もれないためです。
機構の担当者は、こう説明します。
「止めてみれば分かります。ただ、誰も自分の在任中に止めたがりません」
今回の調査では、点検の手順書だけが代々受け継がれ、内容の見直しが一度も行われていない例も見つかりました。
手順書のなかには、意味の分からない注意書きが残っているものもあるということです。
担当者は、こう話していました。
「『火曜日は開けないこと』とだけ書かれたものがありました。理由は、どこにも残っていません」



