この記事はフィクションです。ツギノテFICTIONが2126年の紙面という設定で書いており、登場する出来事・数値・団体はすべて架空のものです。

2020年代、店ごとに発行されるポイントカードを何枚も財布やアプリに抱え込む習慣が広く見られました。

未来史研究所によりますと、当時の家庭から寄贈された財布の中身を調べたところ、1人あたり平均11枚のカードを持ち歩いていたということです。

得のために、財布は膨らむ一方でした。

割引や還元の仕組みは店ごとに違い、把握しきれないまま失効するポイントも多かったとみられています。

この習慣は共通の還元制度に置き換わったことで2040年代にはほとんど姿を消し、現在カードを持ち歩く人はおよそ0.5%です。

未来史研究所は今月、寄贈品の中から見つかった当時のカード束を公共記憶アーカイブの企画展で公開しました。

会場では、いま使われている4種類の点をどう使い分けているかを来場者に書き出してもらう一角も設けられました。

地域の外へ出ると使えない点があること、点から点へは替えられないことを挙げた人が多く、研究員は当時との距離が思ったより近いと話しています。

研究員はこう話しています。

「枚数を数えて驚く来館者が多いのですが、本人も正確な枚数を把握していなかった記録が残っています」

展示を見た来館者は、こう話していました。

「得をするための工夫のはずが、逆に管理する手間のほうが大きく見えます」